第13話 レモンバーム+ビールは既にイギリスで飲まれてた組み合わせだった!
先日作った、レモンバームシロップ。
第12話 ハーブがシロップに!? レモンバームシロップを作った!
これを、ビールに入れたらおいしいんじゃないかな?
と思い入れて飲んでみました。
口当たりがほんのり甘くて、なかなかいい。
イギリスに伝わる、レモンバームの話をひとつします。
ある旅人の話。
あるクリスマスの夜。
荒野を旅してた彼は激しく喉が乾いていた。
カラカラの喉、カラカラの体。
雪は降っても体は乾く。
吹雪の中、ふと目にとまったのは一軒の農家だった。
彼は立ち寄り、「どうかビールを恵んでください」と頼んだ。
主人は快くビールを飲ませた。
彼は元気を取り戻した。
「ありがとう」と彼は主人に言う。
顔をあげたとき、彼は主人の青白い顔、酷くやせ細った体に気づいた。
「ご主人、失礼ですが、どこかお体の調子がよくないのでは?」
「はい、私にはもう時間がありません。もはや見込みがないんです。肺を病んでしまいました。じきに私も死にます。」
彼は言った。
「ご主人、私の言うとおりに。いいですか。朝起きたら、ビールの壷にレモンバームの葉を3枚入れて毎日飲んでください。
そして4日ごとに新鮮な葉を壷に加えること。そうすれば、12日後には元気になります。気を確かに。」
主人は言った。
「ありがとうございます。」
病気の主人は、彼にもっと食事をしていくようにすすめたが急ぎ足で立ち去った。
なぜなら彼にはわかっていた。
自分がここにいれば、主人が自身よりも彼を気にやむのをわかっていたから。
主人の家は、貧しい農家だった。
それでも、レモンバームだけはたくさん生えていた。
彼のいうとおりにして飲むと12日目には健康が戻ってきていることが、主人にはわかった。
旅人は知恵は人を救うことを、主人は優しさが人を助けることを知ってたんだな
クリスマスの夜に起きた奇跡。
彼も主人も、気持ちをプレゼントしたんだ。
それが、お互いの命を救った。
ビールを飲みながら、少しジーンときたよ。